こんにちは。サイちゃんです。
一昨日紹介した記事の続きを紹介します。
何故か、途中から、入試の在り方について、話がシフトしていきます。
偏差値上位校への入学者数を「実績」として載せたい塾としては、子どもたちを「個」として見るよりも、合格実績という「数」として見る傾向が見られる。そのため、子どもにあった学校よりも、偏差値上位校かつ合格が取れそうな学校を勧めてくる。
入学早々「偏差値カースト」に苦しむ中学生が増えている背景
これは、当然の話で、塾も営利目的で運営している以上、実績は必要です。
その実績は、当然、塾生が作るものです。
そんな塾で教育を受けているのは親ではなく子どもたちだ。少しでも多くの合格を取ることが大事だという価値観が芽生えてしまう子もいる。中には、子どもの方がそれを承知で行くつもりのない学校でも「先生のために合格取ってきてあげる」と話すことさえあるというから驚きだ。
入学早々「偏差値カースト」に苦しむ中学生が増えている背景
ですから、お世話になった塾に、こういう風に貢献するということは、問題にするようなことでもなければ、驚くようなことでもないと思います。
これが学校ならば、愛校心と呼ぶんだと思います。塾だから愛塾新でしょうか?
また、本命の前にある入試なら、力試しや場馴れ、練習に受験することは、費用面に目をつぶることが出来るなら、絶対に、プラスになることです。受験すれば良いし、受験するからには、合格しときたいところです。
なので、どんどん受験することは、何も問題ないです。
しかし、こうなると、話が変わってきます。
「入試直前の校舎長との面談で、いやな顔をされ、別の学校を勧められたんです」
本人がどうしても挑戦したいと望む開成を志望校に入れたいと話した時だ。
「無理を承知で受けさせてやりたいと話したら、同じ受験日の別の学校を勧められました。あぁ、塾は合格実績が欲しいんだなと思ってしまいました」
入学早々「偏差値カースト」に苦しむ中学生が増えている背景
これは、さすがに論外です。
いくら、実績が欲しくても、受験したい学校を受験させないようなのは、問題です。
でも、こういう話は、珍しくなく、よく聞きます。
特に、今治のような田舎の高校受験となると、落ちると困るので、
とにかく、落ちないようにしてもらわないといけません。
落ちたらどうするの?私立行く?浪人する?本当にそれで良いの?
なんて話になります。もちろん、本人はそれで良いのなら、それで良いのですが、塾はそうはいきません。
落ちられると、本当に困ります。
今年も、ウチの塾は、無事、全員が第一志望に合格することが出来ました。
全員合格ではなく、全員第一志望合格です。
で、スゴイよね?的な感想を言ってもらえることもあるのですが、
実は、カラクリは簡単で、「最後まで粘る」。それだけです。
ちょっと厳しいなという時、多くの場合は、志望校のランクを下げることを促されます。
それも、かなり早い段階で。理由は、落ちられると困るから。塾も安心したいのです。
実は、学校の進路指導でも同じです。
そして、弱い子は、早々にあきらめて、ランクを落とすことになります。
こうなってくると、頭の上にクエスチョンマークがいくつも浮かんでしまいます。
ウチの塾でランクを落とすとか言い始めたら、別室に呼ばれて、延々と説教をされます。
もちろん、最後の最後は、色々考えて、決断をしなければいけないのですが、最後まで粘った場合は、最終的に、覚悟が決まっているので、ランクを落とすこと選択することは少ないです。
結局、何が言いたいかと言うと、自分が行きたいと思う学校を受験するために、最後まで、粘ることが大事です。
特に、記事のような中学入試となると、進学先を確保している状態で、最後に、挑戦したいということを否定することは、明らかに間違っています。
でも、この話と、子どもたちが愛塾心を持つこと、実績が欲しいことを直結させることは、ちょっと違うのかな?と感じます。
結論としては、無理にたくさん受ける必要は無く、本当に行きたい学校に照準を合わせ、保険もかけながら、進路を決めていくということです。
そこに愛塾心があるならば、塾のために、受験校を選択しても良いでしょう。
一つでも多くの合格を手にするという意味で言えば、この親子の取った受験戦略は失敗だろう。
入学早々「偏差値カースト」に苦しむ中学生が増えている背景
だからこそ、そもそも問題として、一つでも多くの合格を勝ち取るということは、受験戦略とすること自体が、個人レベルで考えると、正しい戦略とは考えられないということになります。
本当に行きたい学校を探して、そこに向けて、取り組んでくだサイ。
誰になんて言われようと、ぶれない心が大切です。