日別アーカイブ: 2020年1月24日

無茶

こんにちは。サイちゃんです。

テストを見ながら、「浜辺って、淡水と海水が混じっているの?」と、突然、謎の質問をしてきた3年生。

「それは、浜辺による。」が解答かな?
川が近くにある浜辺だと、汽水の可能性が高いけれど、川が遠ければ、海水である可能性が高いかな?
でも、おそらく中学生が思い浮かべる浜辺は海水浴場だと思うので、おそらく、海水であると考えるのが妥当かな?

なので、テストを見ながらする質問としては、意味不明な質問です。

よくよく話を聞いていると、次のような問題に対する質問でした。

(シジミの化石を含む)Aの砂岩は(ア)と(イ)の混ざる場所で堆積した。

(ア)と(イ)にあてはまる言葉を答える問題でした。
学校の先生の解説が「シジミは、浜辺にいて、浜辺は淡水と海水が混ざっている」というものだったとのこと。

聞き間違えたのか、学校の先生が理解していないのかはわかりませんが、ちょっと無理がある解説です。

この問題の正しい解説は、次のようになります。
一般的にシジミと言えば、「ヤマトシジミ」のことをイメージすることが多いと思います。
ヤマトシジミは、汽水に生息する二枚貝なので、この地層は、汽水、つまり、海水と淡水が混じっていた場所で堆積した考えることができます。

宍道湖のヤマトシジミは有名ですね。

しかし、この問題、かなりグレーな問題です。
と言うのも、確かに、ヤマトシジミは汽水に生息する二枚貝ですが、シジミはヤマトシジミだけではありません。
マシジミタイワンシジミは、淡水に生息するシジミです。
こちらも、食用になるシジミで、ヤマトシジミには負けますが、決して、マイナーなシジミではありません。

数年前に、松山の用水路でマシジミが大量発生しているというニュースも出ていました。

問題では、「ヤマトシジミの化石」ではなく、「シジミの化石」としか書かれていないので、このシジミが本当に汽水に生息するシジミかどうかはわかりません。
もっと言えば、示相化石としてきちんと機能するかも、かなりグレーだと言えます。
また、学校図書の教科書(今治地区で使用)は、ヤマトシジミは汽水域に生息している旨が書かれていますが、東京書籍の教科書(愛媛県の今治以外で使用)には、あたかも、ヤマトシジミが淡水に生息しているかのような書き方をしています。

と言うことで、この問題で、堆積した場所が汽水であるということを答えさせるには、かなり無理があります。

このシリーズの実力テストは、まともに校閲されていないらしく、毎年、たくさんのミスや間違いがあります。
攻めた問題を出題するのも良いですが、ミスのない問題作成をしてくだサイ。