第71回 H31年度愛媛県立入試(理科)

今回は、先日行われた県立入試を以前書いた出題予想をもとに、
考えてみたいと思います。

問題と解答の速報は、こちら

分野ごとに、第70回で書いた予想を振り返り、出題内容を確認します。
青字が外れ、赤字が正解。

過去の出題傾向は、こちら→数学理科

物理分野

今年は、回りとしては、身のまわりの現象小問に回る年になります。
しかも、周りとしては、音の年です。光は捨てても良いかも?

しかし、力を捨てるのは、やめておきましょう。
3年生の分野で、抱き合わせで出題される可能性があるからです。

そして、そんな3年生の分野からは、力学的エネルギーが出題されると思います。
ハーフパイプのような絵が出て、台車ボールを運動させるのは、要チェックです。
ついでに、ふりこもチェックしておきましょう。

そして、台車の問題が出たならば、速度の問題、記録タイマーの使い方は要チェックです。

2年生からは、磁界電磁誘導要チェックです。
しばらくフレミングの左手の法則の問題が出ていないので、今年あたりくさいかも。

陰極線なんかも、軽く復習しておきましょう。

物理分野は、驚異の正答率。
勉強すべき単元は、完璧に当てています。自分が怖い。

難易度は高くなく、どこかで見たような問題ばかり。
ちゃんと勉強していれば、十分に対応できたはずです。

化学分野

回りとしては、1年生の身のまわりの物質の問題小問に回る年です。
溶解度あたりが、くさいと踏んでいます。
ついでに、水溶液の濃度は、しっかり復習しておくとともに
密度の計算はマスターしておきましょう

2年生の単元からは、酸化と還元に関する問題が出そうです。
ここ5年中、4回質量保存に関する問題が出ているので、
酸化・還元に関する質量保存は、シミレーションしておいた方が良いかも。
他にも、化学変化と熱は、そろそろ出るかもしれないので、チェックしておきましょう。

3年生の単元からは、中和・電気分解要チェックです
特に、中和と質量保存というのもアリなので、その辺も含めて、要チェック
電気分解を、2年の水の電気分解と絡めるというのも、あるかもしれません。

あとは、酸・アルカリの電気泳動の問題は、まだ出ていないので、そろそろ来るかも?
逆に、永遠に来ないかも。

こちらは、青ばかりですが、勉強すべき単元は当ててますね。
電気分解、中和、溶解度。キーワードは押さえています。

小問に回ると予想した、溶解度の問題が、問題が、ガッツリ出てしまいました。
しかも、難易度が少々高め。じっくり考えれば、なんとかなるとは思いますが。

小問に回った中和の問題が、かなりガッツリです。
難易度も、少々高め。これには、涙をのんだ人も多かったかも。
まぁ、できない問題ではないです。

逆に、電気分解の問題は、基本のみの軽め。

最期にふれますが、なんか、違和感のある問題構成になっています。

生物分野

食物連鎖に関する問題は今年はお休み。
3年生からは、メンデルの法則が、小問でさらっと出るかも?
血液型で出せば面白いかも。ついに、花子さんと太郎君の血液型が分かる?
なんて書きましたが、血液型で攻めてくることは無いと思いますので、普通に勉強しておきましょう。

1年生からは、光合成がくさいかな?
ついでに、蒸散や、呼吸といった、気孔の役割は、押さえておきましょう。
1年生の植物分野は、点をとりに行く単元です。
何が出ても良いように、確実に押さえておきましょう。

2年生からは、動物の分類に関する問題や、進化に関する問題が出てくる気がします。
特に、進化は要チェック。合わせて、相同器官始祖鳥などの進化の根拠なども復習しておきましょう。

完全に大外れ。酷いですね。食物連鎖の問題が出ないことだけ当ててます。
久しぶりに、顕微鏡の使い方が出題されました。

2年生からは、心臓が出題。
心室、心房に関しては、「そこまでは、無理して覚えなくても良い」と言い続けていましたが、出てしまいました。
これからは、押さえておいた方が良さそうです。発展的内容のはずなんですが・・・
覚えていれば、簡単な問題ですが、そうでなければ、じっくり考えなければいけない問題ばかり。
そこまで重要視する単元ではないので、完璧に覚えている受験生は少なかったかもしれません。
その分、心房心室の名前以外は、よく読むとヒントが散りばめられているのですが。

地学分野

小問に回るのは、1年生の単元だと思います。
地震の問題を軽く聞いてくる気がします。
S波とP波の関係、速度は求められるようになっておきましょう。
あとは、初期微動継続期間と距離の関係。比例しますよ。

2年生の天気は、天気図。
天気図を見て、何らかの質問をしてくると思います。
天気図の基本、記号、前線、風向、四季ごとの天気図などは、しっかり復習しておきましょう。
等圧線は4hPaごとなんてことは直接的には聞かれないと思いますが、チェックしておきましょう。
とりあえず、西高東低は押さえておきましょう。

3年生の天体からは、太陽系や、月、惑星が要チェックでしょうか?
ついでに、月食日食なども押さえておきましょう。
去年、太陽、一昨年、金星なので、この辺りは、お休みですかね?

地震の問題は、難易度の低くない問題ですが、よく見る問題なので、
ちゃんと勉強していれば、十分に戦える問題です。

小問に回った天気は、簡単です。
しかし、無駄に長い問題文に惑わされると、きついかも。
じっくり読んで、じっくり考えられるかどうかですね。
でも、この問題でじっくり考えると、時間が足らないでしょうが。

しかし、天体は、難易度が高いです。
前半は、よく見る問題ですが、後半は、かなりの難易度です。
じっくり考えたら、何とかなるかもしれませんが、その時間があったどうか・・・

総合所見

一見、例年通りの問題に見えますが、ちょっと違和感を感じる問題が散見されます。

例えば、天気の問題。
この問題、気温5.2℃、湿度75%のときの水蒸気量を求めるだけの問題です。
ハッキリと断言します。ソウルの件も、新潟の件も、ほぼ無意味です。
なのに、長々と書いています。(2)で使うのかと思いきや、そんなことはありません。

まず、この意味不明な問題が何を意味しているのかを考えなければいけません。

次に、無駄に読ませる問題が非常に多いです。
例えば、電気分解の(1)
実験1の電極Pで発生した気体は(  )であり、電極Pは(  )である。

この問題、穴埋めなのですが、
電極Pから発生した気体は何か。また、何極か。」と聞けばいいんです。
それを、あえて、穴埋めにしています。
もちろん、こういう問題は、過去にも何度も出題され、新しさは全くありませんが、
問題は、同様の穴埋め問題が多すぎることです。

3点目。小問が冒険しています。
あまり見ない系統の問題。大問の問題よりも、しっかりした問題が目立ちます。
2分野は、あまり見ない問題ですね。
そして、1分野は、大問よりも、しっかりした問題。
こうなってくると、わざわざ大問と小問に分ける意味が無くなります。

これら3点から、どうも、しっかり読ませて、しっかり考えさせるという
新大学入試の片鱗を感じ取ることができるというこです。

来年あたり、突然来るのか、このまま緩やかに変えていくのか、それとも、この程度の変化でとどまるのか。
いつまでたっても、安心できないです。

この新大学入試に関連する問題は、またしても、持ち越しです。

さて、今年の問題は、難易度の高くない問題が多く、ちゃんと勉強していれば、解ける問題が多かったと思います。
しかし、「何これ?」という問題も多く、解けない問題も多かったと思います。

なので、中間層は、解ける問題多かった分、簡単に感じたでしょうが、
上位層は、解けない問題が多くなった分、難しく感じたのではないでしょうか。

偏差値の高い学校は、若干、荒れるかもしれません。
偏差値の低い学校では、影響ないでしょう。

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