今回は、愛媛県立高校入試問題(理科)の出題傾向を見てみたいと思います。数学はこちら
そして、最後に根拠のない予想をしてみたいと思います。
問題は決まっている
まず、愛媛県の理科の入試問題は、大問5問で構成されています。
これは、手元にある入試問題(平成元年以降)全ての共通点です。
そして、大問5問のうち、1問が物理分野の問題、1問が化学分野の問題、
同様に、生物分野、地学分野の大問が1問ずつ出題されます。
残った1問は、小問集合で、物理・化学・生物・地学の各分野から、
小問で1〜3問程度出題されます。
各大問につき小問が10問弱、基本各1点で、大問1つにつき配点10点前後で、
合計で50点となっています。
細かい配点は、公表されていないので、謎です。
変な完全正答も多いようです。
近年は、1番が物理、2番が化学、3番が生物、4番が地学で、
各分野、A4用紙1枚で1問になっています。
5番が小問集合になり、各分野から1問ずつ出題され、
その中が、さらに小問に分かれて、計10問弱となっています。
以前は、本当に小問という感じの問題ばかりでしたが、
近年では、小問と言っても、ガッツリ系の問題が多く、
難易度も、文章量も図も、大問と大差ないように感じます。
A3用紙1枚分のボリュームです。
毎年、この小問集合では、太郎さんと花子さんが出てきます。
以前は、山へ行ったり、海へ行ったりと毎年、あちこち飛び回っていたようですが、
近年は、実験室で実験をしているだけです。20年以上登場しているので、
年をとって、アクティブな活動ができなくなったのかもしれません(笑)。
単元別出題傾向
さて、次の表が、単元別の出題傾向です。
◎が大問に出題されたもの。○が小問で出題されたもの。△はちょっとだけ出題されたものです。
まずは、1分野から。
|
物理 |
化学 |
単元 |
光音力 |
電気 |
運動と
エネルギー |
科学技術と
人間 |
身の回りの
物質 |
化学変化と
原子・分子 |
化学変化と
イオン |
H13 |
|
○ |
◎ |
|
|
◎○ |
◎ |
H14 |
◎○ |
|
◎ |
|
|
○ |
◎ |
H15 |
|
◎ |
○ |
|
|
◎ |
○ |
H16 |
○ |
|
◎ |
|
◎ |
◎○ |
|
H17 |
○ |
◎ |
|
|
○ |
◎ |
|
H18 |
◎ |
|
○ |
|
○ |
◎ |
|
H19 |
○ |
◎ |
|
|
○ |
◎ |
|
H20 |
◎ |
|
◎ |
△ |
◎○ |
|
○ |
H21 |
◎ |
|
○ |
|
○ |
◎ |
|
H22 |
|
◎ |
○ |
|
○ |
◎ |
|
H23 |
◎ |
○ |
|
|
○ |
○◎ |
◎ |
H24 |
◎ |
○ |
◎ |
|
○◎ |
◎ |
|
H25 |
|
◎
|
○
|
|
○
|
|
◎
|
H26 |
◎
|
○
|
|
|
◎
|
◎
|
○
|
H27 |
○
|
◎
|
◎
|
|
○
|
◎
|
◎
|
出題回数 |
11 |
10 |
11 |
1 |
12 |
13 |
8 |
長い目で見ると、分野的には、ほぼ均等に出題されていることがわかります。
化学変化とイオンの出題回数が少ないのは、前回の学習指導要領の改定で、
単元の再編成が行われ、その内容のほとんどが、
今の学習指導要領になって、復活した内容だからです。
つまり、単元のほとんどが、H14年ごろからH21年まで、教科書に載っていなかったわけです。
しかし、特筆すべきなのは、科学技術と人間の単元からは、
H13年以降全くと言って良いほど出題されていません。
昨今のエネルギー問題や、伊方原発を抱える愛媛県としては、
時事問題と言う意味も兼ねて、個人的には出題すべきだと考えていますが、
逆に、タブー視されているのかもしれません。
続いて2分野。
|
生物 |
地学 |
単元 |
植物 |
動物 |
生殖 |
食物連鎖 |
大地の変化 |
気象 |
天体 |
H13 |
◎ |
◎ |
◎○ |
|
|
◎ |
◎○ |
H14 |
◎ |
○ |
|
|
○ |
|
◎ |
H15 |
|
○ |
◎ |
|
◎ |
○ |
|
H16 |
○ |
◎ |
|
|
|
|
◎○ |
H17 |
◎ |
○ |
○ |
|
○ |
|
◎ |
H18 |
△ |
○ |
|
◎ |
○ |
◎ |
|
H19 |
|
○ |
◎ |
|
◎ |
|
○ |
H20 |
◎ |
○ |
|
|
○ |
◎ |
|
H21 |
|
◎ |
|
○ |
○ |
|
◎ |
H22 |
◎ |
○ |
◎ |
|
◎ |
|
○ |
H23 |
|
○◎ |
|
|
○ |
◎ |
|
H24 |
○◎ |
|
◎ |
|
|
○ |
◎ |
H25 |
○
|
◎
|
|
○ |
◎
|
|
○
|
H26 |
|
○
|
◎
|
|
|
◎
|
○
|
H27 |
◎
|
◎
|
○
|
|
◎
|
○
|
◎
|
出題回数 |
10 |
14 |
8 |
3 |
11 |
8 |
11 |
こちらは、若干、偏りが見られますが、大問での出題で考えると、大差ないことがわかります。
あえて言うならば、2年生の動物の分野の出題は、
小問を含めると、ほぼ、毎年出ていることでしょうか?
食物連鎖の問題も、時々出ています。油断できません。
まんべんなく、勉強しておくべきでしょう。
さて、お気づきだと思いますが、入試は、範囲が広いため、
1回のテストで全てを出題することは不可能です。
したがって、毎年、出題されない単元が、あるのが普通です。
しかし、昨年(H27年)は、全学年の全分野から出題されました。
これが、昨年だけの特例なのか、それとも、新たな傾向なのかは判りません。
今年の問題がどうなるのか、楽しみですね。
出題予想
最後に、出題予想をしてみたいと思います。あくまで、予想ですから。
まず、物理分野
電気は、回りとしては、小問に回る年です。陰極線、静電気あたりが臭そうです。←大問でした・・・
1年生の光、音と、1、3年生の力あたりが濃厚です。
1、3年生の力の分野の複合問題が臭そうですね。
化学分野
回りとしては、1年生の物質の単元が大問に回ってくる回りです。
過去に溶解度、密度、状態変化が出ていますので、気体が濃厚です。
水の電気分解を中心に、化学変化と気体の性質などをつついてくる可能性が高いと思います。
イオンは、近年、毎年出ているので、勉強を忘れずに。
生物分野
メンデルの法則は、去年出ているので、お休みでしょう。
しかし、3年生の生殖に関する問題の周りになっています。
タマネギの根の細胞分裂あたり臭いです。
2年生の動物も、小問に回る回りです。←大問でした・・・
と言うことは、1年生の植物、3年生の生殖あたりが臭いです。
食物連鎖も回りとしては、今年か来年が回りなので、勉強を忘れずに。
地学分野
回りとしては、2年生の天気の回りです。
日本の気候は、季節ごとに特徴を押さえておきたいですね。
1年生の大地は、大問ではでません。おそらく、小問で火山が出るでしょう。←大問で火山でした・・・
天体も大問で臭いです。太陽辺りは、要復習です。
さぁ、当たるかな?外れるかな?
いずれにしても、昨年と同じ傾向で来るならば、全学年の全分野を勉強しておく必要があるでしょう。
なお、塾生には、もっと詳しい出題傾向を渡しています。
16.3.9答え合わせ。
青字が外れ。赤字が正解。どうでしょう・・・
1分野は大まかに予想通り、2分野はなんとなく当たっている感じがしますが、ポイントを外してる感じですね。
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