第80回 R3年度愛媛県立入試(理科)

このコラムもいよいよ80回。
最近、更新ペースが遅いですが、ちょっとずつ上げていきます。

と言うことで、今回は、毎年恒例の県立入試振り返りです。
先日行われた県立入試を以前書いた出題予想をもとに、
考えてみたいと思います。

問題と解答の速報は、こちら

分野ごとに、第79回で書いた予想を振り返り、出題内容を確認します。
青字が外れ、赤字が正解。

過去の出題傾向は、こちら→数学理科

物理分野

今年は、回りとしては、3年の運動とエネルギー小問に回る年になります。
順当に行けば、仕事の問題です。ただ、記録タイマー力のつり合いなんかもくさいかな?
まぁ、軽く出る感じにはなるのではないでしょうか?

1年生からは、順当に行けば、辺りです。音かなぁ?
力の問題を出すならば、3年の力と組み合わせたくなるところなので、その辺がどうなるか・・・?
3年が、小問に回る年というのが、予想を難しくします。
去年がなので、光の復習は軽めで良いでしょう。ただ、凸レンズと像は、しっかり復習しておいたほうが良い気がします。

今年のメインディッシュは、たぶん、2年生の電気になるでしょう。
順当に行けば、発熱とワット数関連の問題です。
しかし、単純な問題では、メインディッシュには、ふさわしくないので、どうなるか?

発熱とエネルギーを組み合わせてくる?
あるいは、力との組み合わせで、磁界で攻めてくるというのもありかも。
ただ、この辺りは、3年の単元との組み合わせになってくるので、そうなると、小問が何になるか?

近年の全国的な流れから考えると、電化製品とワット数電流の流れ方とかは、あり得るかも?

さらに、意外性のある問題が出る可能性もあるかもです。
いずれにしても、電気は、真剣に復習しておく必要がありそうです

物理分野は、今年も驚異の正答率。
陰極線が出たのが余分でしたが、大枠は、的中と言っていいのではないでしょうか?

大問で、1年の浮力と3年の力のつりあいが若干、混ざっていますが、
この程度の混ざりは、従来通りであるし、
来年からの新教科書では、つりあいは1年なので、混ざっていないとも言えます。
単元横断の問題は、無かったと言えるでしょう。

メインディッシュは、電気の発熱とワット数の関係。
予想は、的中と言っても良いのではないでしょうか?

全体的な難易度は、非常に簡単ではないかと思います。
発熱とワット数の最後の問題がちょっと複雑ですが、単独の問題なので、飛ばしてしまえば、それまで。

普通に勉強していれば、余裕ですね。

化学分野

回りとしては、2年生の化学変化と原子・分子小問に回る年です。
こうなると、何が出てもおかしくないです。

去年、炭酸水素ナトリウムの分解なので、それ以外となりそうです。
復習の優先順位は、化合、化学変化と熱、還元、分解、質量保存と言ったところでしょうか?
ただし、化学反応式が書けることは、絶対条件ですよ

1年生の単元からは、状態変化気体あたりが出そうです
去年が密度、一昨年が水溶液なので、かたいかと。
このあたりが出ると、ガスバーナーの使い方は、要チェック

メインディッシュは3年生のイオンになると予想します。
今年は、電池で、かなり攻め込んでくるのではと予想します。
電極の組み合わせ、電池の条件、イオン、電子の動きは、おさえておきたいところ。

健闘を祈ります。

全国的な流行りの問題は、実験の根本を理解しているのかということ。
細かい、道具の使い方、なぜそうするのか?といったところまで、おさえておく必要があります。
物理分野にも言えますが、今年は、化学分野の方が、細かいところまで理解しておく必要があるような気がします。

イオン関係、完全に外しました。これは、酷い。

1年の状態変化、気体は、大正解。

2年の化学変化と原子・分子の単元の復習の優先度は、ちょうど真ん中。
当たっているとは、言い難いです。

全体的な難易度は、非常に簡単。

ただし、小問は、3年間の化学の知識を総動員して解くような良問。
これは、ちょっと難しかったかも。ただ、1問なので、飛ばしてしまえばそれまで。

物理に続き、しっかり復習していれば、余裕です。

生物分野

今年の小問予想は、難しいですが、なんとなく、2年の単元でしょうか
メインディッシュは、3年の単元から

去年、マイナーな問題、簡単な問題が多かったので、
今年は、内容的には、どの学年もオーソドックスな王道の問題が出そうな感じです
どこかで見たような、そんな問題が連発するのではないかと。
レベル的には、中レベル。

具体的には、メンデル生殖(3年)、消化神経系(2年)、植物のからだのつくりシダプランクトン(1年)あたりを、変化球なしの直球ど真ん中で出してきそうです。
生物分野で点を取らせる感じですかね?
そんな気がします。
と言うことは、他の単元が難しいと予想しているということです。

なんか、悲惨です。
直球ど真ん中で、出してくるという所だけは当てていますが、それ以外は、当てっているとは言い難い結果です。
コメントのしようがありません。
あまりに酷いので、花のつくりは、植物のからだのつくりに含まれることにさせてもらいます。

難易度は、非常に簡単。ひねりもありません。
大問の最後の問題がウザイですが、難易度自体は、高くありません。
しかも、他の単元同様、飛ばせばそれまで。

地学分野

回りとしては、小問に回るのは、3年生の天体だと思います。
月の満ち欠けは要チェック。月の満ち欠けを復習するなら、去年出たので、多分ないですが、日食月食も要チェック。
満ち欠けつながりで、金星の復習はしておきましょう。
去年の天体が複雑だったので、今年は、置きに来ると思いますので、過度の復習は必要ないかと

2年生の天気は、水の循環の単元が要チェック
去年外したので、今年は、こうなるような予感。
雲のでき方湿度は、要復習です。特に、湿度の計算は、できるようになっておきたいところです
ついでに、乾湿計の使い方もおさえておくと良いでしょう
ただし、これが当たれば、小問に回る可能性も高いです。

メインディッシュは、1年生の単元からの地震かな?
複雑な問題にするなら地震
かなり、突っ込んだ復習をしておいたほうが良いかも。
逆に、火山でくるなら、比較的解きやすい問題になると思うので、過度な復讐は必要ないです。
なので、地震をしっかり、火山、地層は適度な復習を

天体やらかしました。
当たっているところが無い。これは、酷い。

大地は、復習ポイントは当てていますが、ここまで、あっさりした問題だと、当てたとは言えないです。

一方で、天気は、完璧です。

難易度としては、高くはないですが、大問に変化球の良い問題が多いのが特徴かな?
天気も天体も、あまり見かけないような問題が続いています。

その分、小問は置きに来た感じがします。
が、地震の中でも、あまり聞かれない「プレート」、「しゅう曲」、「断層」を聞いてきているのは、なんとも。
こういう問題が問題集に出ていると、こう言うんですね。
「定期テストには出そうだけど、入試にはあんまり出ないよね」
できたかなぁ?簡単な問題なだけに、差が出そうではあります。

そんなに難しくはないのですが、調子を狂わされた人は多かったかも?という問題です。
平常心で最後まで行けたかが、ポイントかもしれません。

総合所見

去年と同じで、読ませる問題が非常に多いです。
ですが、例年と比べて、ひねっていたり、実験的な問題を出したりというのは少ない印象です。

なので、文章は長いけれど、ザっと読んで、ポイントを押さえるという従来型の読み方で、何とかなったのではないかという印象です。
考えさせるる問題も、無いです。

かといって、問われている知識レベルは高くなく、むしろ低いです。

ですが、平均点が出るかと言えば、それは微妙。

とにかく、問題文が長いので、どこまで食らいついて解けるかと言う話になってきますが、
今年のように割れまくっていては、最後まで真剣に取り組めたかも微妙。
正直、見ただけで病んでしまうような、そんな問題用紙です。

実際、2年生に入試問題と言って見せてみたら、ドン引きしていました。

上位層は点とるでしょうが、中間層が点を落として、分布が2極化しそうな気がします。
平均点だけでなく、度数分布を公表してほしいな思います。

それにしても、「読ませる」というのは、キーワードになっていますが、「考えさせる」はどっかに行きましたね。
単元横断型の問題も出ないし、愛媛県では、警戒はするべきですが、対策はしなくても良さそうです。

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