第89回 R6年度愛媛県立入試(理科)

今年も、県立入試の総括をしていきたいと思います。

今回も、理科について、以前書いた出題予想をもとに考えてみたいと思います。

問題と解答の速報は、こちら

分野ごとに、第88回で書いた予想を振り返り、出題内容を確認します。
青字が外れ、赤字が正解。

過去の出題傾向は、こちら→数学理科

物理分野

今年も、1年生の単元からは、音が要注意です。可能性大。
ただし、音は問題が作りにくいので、小門か、大門の中に出ても、軽くの可能性大です。
と毎年言っていますが、毎年外してます。
本当は、音は、活用形の問題が作りやすいので、最近はやりの面白い問題が作れると思うのですが、
おそらく、そんなのを出す度量は愛媛県にはないでしょう。


と言うことは、他の単元も復習しておいた方が吉。
去年、光学台が出ているので、時間がない人は光は後回しにしましょう。

3年生の単元は、ここ3年で出尽くした感があり、どこが出るとかちょっと難しいです。
近年出題されていないのは、水圧に関する問題。これは、あるかも。
なんとなく、記録タイマーは要チェックなのではと思います。

去年出なかった、力学的エネルギーもチェック。
出ないとは思いますが、ついでに、エネルギーの保存の復習も。
回りとしては大問での出題になるので、しっかり復習しておくことをお勧めします。

今年も、2年生の電気は予想が難しいです。ここ数年で、問題が出尽くした印象です。

オームの法則は、中学生のたしなみとして、おさえておくことが前提ですが、
2年連続で出ているので、今年はないかな?

今年も、磁界関係は要チェック。
フレミングは当然、モーターの原理等も復習しておきましょう。

回りとしては、電気が小問に来る回りです。
どの単元が出ても、深くは聞いてこないと考えられます。去年も書いたけど・・・
なので、余裕がない人は、捨てるのもアリかな?
また、小問を前提とすると、静電気放射線も来るかもしれません。

1番から、予想通り、「音」でした。良い感じのスタート!
大問ではありますが、予想通りの軽めの問題。
どこかで見たような問題が並んでいます。
勉強してたら出来たと思います。

続いて、力学的エネルギーの問題。こちらも、予想通り。
難しい問題も混ざっていますが、概ね基本問題。
難しい問題も見たことある問題です。
こちらも、勉強していれば、十分できたのでは?

そして、小問は電気。
予想を大きく外し、発熱とワット数の問題。
ただ、内容は、簡単。さすがに勉強してたら出来るでしょう・・・と言う感じ。

置きに来た感じのする物理分野の問題でした。
総じて簡単。一部、難しい問題も混ざっていますが、点とるところです。

化学分野

回りとしては、3年生のイオンが小問
軽く聞いてくるとすると、燃料電池イオンの基礎(電離式酸アルカリの基本)あたりかな?
去年、一昨年で、電池、電気分解とヘビーなところが出題されているので、この辺りは、お休みの予感です

2年生の化学反応の分野からは、熱分解が要チェック。
質量保存酸化・還元はお休みかな?いや、還元は来るかも?

あと、化学変化と熱も気になります。気になる程度ですが。

1年生の単元で臭うのは、状態変化の単元
蒸留は要チェックです。他にも、固体・液体の変や、密度も合わせて復習しておきたいところです。

去年、水溶液の問題が出たので、今年は、水溶液はお休みかな?
気体は、2〜3年の単元でも絡められるので、中学生のたしなみとして理解しておきましょう。

いずれにしても、化学反応式イオン式が書けることは必須です。
しっかり復習しておきましょう。

まさかのイオンが中和の問題。
軽めの出題と言うのは当たっているんですが、中和とは・・・
難易度は、(1)、(2)は簡単。(3)は、難しいと言う感じ。
まぁ、どうとでもなる問題。ただ、図がないんだよね。図が。
普通、ビーカーの絵が描いてあるのがこの問題。
それがないので、それだけで難易度が2段階くらい上がっている気がします。
普通に勉強してたら出来るだろうけど、図がなくて戸惑った人もいるかも。

大問2問目は、まさかの質量保存の問題。
見事に予想を外した形。
問題としては、よく見る面白みのない問題。
ただ、正答率は低いよね。みんな出来たかな?
難易度は、普通なんだけど、なかなか点の取れない問題。

小問は、予想の中に入っていた密度の問題。
ただ、小問としては、冒険している印象。
しっかり勉強している人は、類題を解いたことがある人もいたと思いますが、
なかなか、類題を解いた経験のある人は少なかったのではな?という感じです。
密度の基本ができていれば、そんなに難しくはないんですが、なかなか見かけない問題なので、厳しかったかも。
とは言っても、基本問題ではあります。

生物分野

3年の内容としては、回りとしては、小問生態系の単元から出題される回りです。
比較的簡単な単元なので、しっかり復習しておくと、ドル箱になるかも?

生殖の単元から出るとすると、花粉管や発生玉ねぎの根あたりが臭そうです。
花粉管の実験オタマジャクシの発生は、要復習。

教科書の前半部分をしっかり復習しておくと良いかも。
去年も書いたけどね。

2年生の内容は、去年、動物からの出題だったので、
植物からの、蒸散光合成呼吸あたりが臭そうです。

動物から出るとすると、反射神経系は気にしたいですね。

1年生の内容からは、去年が動物の分類だったので、今年は植物の分類が出るのかな?
シダ植物コケ植物を気にしておきましょう。

1年生の内容なので、比較的簡単です。しっかり復習して、しっかり得点するようにしましょう。

また、去年指摘した、植物と動物の比較をするような問題も警戒する価値はあると思います。

真っ青に見えるけど、3年を見事に外した以外は予想通り。
大問では、蒸散の問題。よく見かける問題の中で、難しめの問題。
きちんと勉強していれば、十分に対応科野だったのでは?
ただ、勉強していなければ、ノックアウトだな。

1年生からは、予想通り植物の分類、それもシダ・コケからの出題。
プラス、顕微鏡という形。
難易度は、簡単。
定期テストで、点とって欲しくて出題するレベル。
出来たかな?

小問は、進化の問題。
3年が小問に回るという所だけは当ててます。
進化は、今の教科書に変わってから3年生になった単元。
問題としては、文章が長く、読むのが面倒ですが、基本問題。
出来て当然レベル。
簡単です。

地学分野

1年生の単元からは、地層の回りです。地層の復習をしておきましょう。
回りとしては、小問に回る年です。

復習の優先順位としては、次いで火山、そして、地震です。
火山も地層も基礎基本をしっかり復習しておけば良いでしょう。
難しい問題は出ないでしょう。

根拠はないですが、2年生の天気がメインディッシュになると思います。
どこが出るか予想しづらいので、湿度天気図前線等、全体的に復習しておくが吉です。
気象観測系(湿度・気温・気圧・天気・風向風力)など基礎は出ないかな?

3年の天体からは、回り的には、日食月食月・金星の満ち欠けは、臭います。
去年出たので日周運動は出ないかな?

メインディッシュではないけど、複雑な問題が出てくる可能性が高いと思うので、要復習です。
苦手な人は、捨てるのも悪くないかも。

色を付けてみると赤く見えるけど、実質大外れです。

天気からは、台風の問題。
予想外の問題でした。
ただ、内容は、定期テストレベル。簡単です。
湿度の問題がちょっと面倒かな?

天体からは、太陽の観察。
天体望遠鏡を実際に触って太陽の観察したことがある人は、ほぼいないでしょう。
それがゆえに、使い方を聞かれても、ちょっと厳しかったかも。
ただ、それ以外は、定期テストレベル。非常に簡単です。点とるところです。
できたかな?

小問は、予想通り、地層。
文章が長いこと、皆点が取れない単元だること以外は、簡単な部類に入るのでは?
簡単は言い過ぎか・・・標準レベルと言ったところ。よく見る問題の発展形です。

総合所見

去年も一昨年も、例年にないくらい、簡単な問題ばかりとコメントしていますが、
今年も、かなりの簡単さでした。

特に攻めた問題があるわけでもなく、どこかで見たことのある使い古された問題ばかり。
意外性は無かったです。

ちょっと挑戦的だと思ったのは、中和の問題に図がないこと、
密度の問題が、少し攻めてたかな?と思う程度。

去年、若干面白かった分、元に戻ったような印象です。

全体的に、無駄に問題文が長いのは、例年通り。量の割に問題数が少ないので、コスパが悪い。
例年同様、やっかいです。
さらに今年は、図の省略もある。

きちんと読み取って、頭の中に、実験の様子をイメージできるかが、勝負の分かれ目になるのかも?

去年も書きましたが、この傾向が続くなら、教科の勉強よりも、読むことのトレーニングをした方が、得点はしやすそうです。

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