第2回 トクサでゴシゴシ

自由研究に使えそうな、実践的実験を紹介します。
今回も、ママも必見!?トクサでお掃除実験です。

掃除ネタが続くわけですが、今回は、風呂場の黒ずみとの戦いの模様をお伝えします。

まず、この黒ずみを見てください。

 

カビキラー、キッチンハイター(塩素系、酸素系共に)をまったく受け付けません。
この汚れは、いったい何汚れなのか?さっぱりわかりません。写真は、洗剤で戦った後です。

まったく、綺麗になる気配がないので、庭に生えているトクサを使ってみることにしました。

トクサとは

トクサは、シダの仲間なので、ツクシの親戚になります。漢字では木賊と書きます。
見た目は、ツクシのような、竹のような植物です。
実際、「ツクシのような竹のような植物」と検索すると、HITします。

  

Wikipediaによると、観賞用として栽培されることが多いようで、昔の家の庭には、けっこう、生えているようです。
トクサ自体は、ホームセンターをはじめ、園芸コーナーや園芸店で比較的簡単に手に入ります。
しかし、シダの仲間ですから、普通の草枯らしが効かないうえ、繁殖力もすごいので、栽培には、注意が必要なようです。
どうしても、駆除したいときは、シダ(スギナ)用の除草剤が効果的らしいです。(ページ下部にリンクあり)

表皮が硬く、ザラザラしているため、砥石(といし)のように研いだり、紙やすりの要領で研磨したりすることができます。
昔は、よく、トクサで鉛筆を削ったそうです。

今回は、この特徴を使って、黒ずみを除去しようというお話です。

やってみよう!

やり方は簡単。
引っ張ると、節で抜けるので、細かくして、紙やすりの要領で磨くだけ。

   

このように、開いて面積を増やすもよし。
  

そのままで厚さを保持するもよし。

生のまま、何かに貼り付けるのは、あまりお勧めしません。

擦った結果、この程度には綺麗になりました。どう感じますか?

解説

トクサでの研磨の特徴は、次のようなものがあげられます。

トクサの紙やすりとしての性能は、なんとも言い難いところはあるようですが、1000番程度だそうです。
物にもよるんですが、1000番で磨くということは、仕上げの段階に入っていると言えます。

つまり、表面を傷つけにくいと言えます。(本当か?)
実際、タイルや浴槽の表面は、かなり硬いので、トクサで研いてみても傷は気になりませんでした。

次に、トクサをヤスリとして処理したものは、水に弱いようですが、
今回のように、そのまま使った場合、なんせ、ただの植物ですので、水をかけても、問題ありません。
バシャバシャ水をかけながら作業ができます。むしろ、トクサから水が出ます。
風呂場を前提といているので、これは、有りがたい。
紙やすりだと、濡れていると、2回こするだけでダメになります。

そして、何よりは、ただの植物なので、環境にも優しく、処分にも困りません。
庭に生えているので、思う存分使い捨てられます。繁殖力もスゴイ。そして、お肌にも優しい?ハズ。

本来のヤスリとして使う方法は、こちらが参考になるかと。
めんどくさいですが、乾燥しているので、保存も効きますので、自由研究で取り組んでみるのも面白いと思います。
近所のおじいさんに聞いてみるのも面白いと思います。

自由研究への発展

  • トクサにも種類があるので、トクサ自体の表面、研磨面などを比べてみる。
  • 上のリンクなどを参考に、トクサヤスリを実際に作って、使ってみる。
  • 紙やすりと、トクサヤスリを実際に使って比べてみる。
  • トクサヤスリで削れるもの、削れないもの。どのくらい削れるかなど。
  • トクサの観察日記をつける。先のツクシのような部分から、胞子が出るので、その辺りも注目。

注意点

  • 言ってもヤスリと同じですから、傷つけたくないものまで傷つけてしまう恐れがあります。自己責任でお願いします。
  • トクサはとんでもなく繁殖するらしいので、栽培、植え付けには注意が必要です。

実験に使えそうな商品

実際に試したわけではありません。購入に関する苦情は受けかねますので、よく検討して購入してください。

標準的トクサ
ヒメトクサという品種のトクサ。
トクサより小ぶり。アパート、マンションのベランダ向き?
オオトクサという品種のトクサ。
トクサよりも大型で、1mを超えるそうです。
大きいので、掃除にはもってこい?
ミズトクサという品種のトクサ。
ビオトープ用のトクサらしいのですが、
トクサでもビオトープできるようですし、違いがよくわかりません。
どうしても、駆除したときは、スギナ対応の除草剤が効果的らしいです。
もちろん、弊害もあると思うので自己責任でお願いします。

用語解説

トクサ シダ植物門トクサ科トクサ属の植物。
観賞用として、日本全国で栽培されている。
表面が硬いため、ヤスリや砥石の代わりとして、古くから重宝されている。
ツクシもトクサ科トクサ属の植物なので、かなり近い親戚になる。

ちなみに、こういう、身近で実用的な自由研究は、評価が高いです。


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