第77回 R2年度愛媛県立入試(数学)

今回は、先日行われた県立入試を例年の出題傾向とも比べながら、
考えてみたいと思います。

問題と解答の速報は、こちら 理科はこちら

大問ごとに、難易度と傾向について、見ていきます。
数学は、理科と違ってワンパターンなのですが、今年は、大問(三)で異変がありました。
詳しくは、後ほど。

大問(一)

計算問題。標準問題です。普通に勉強していれば、問題なかったかと。。

大問(二)

この問題は、小問集合なので、1問ずつ見ていきます。

1は、式の値の問題。
入試で出題されるのは、かなり珍しいケースです。
難易度は、簡単ですが、意外な問題でスタートしため、戸惑った人は少なくないかも。
平常心が保てたかどうかは、この先の点を左右するかもしれません。

2の計算問題は、二次方程式
例年では、1で出題される二次方程式が2に回っています。
因数分解ができるので、特に問題はないでしょう
難易度は簡単です。

3は、反比例の基本問題
反比例を捨てていなければ、余裕です。

4は、今年も出ました。標本調査の問題。
過去十数年、一度も出たことが無い単元問題が、
去年初めて出題されて、なぜ解禁してきたのかと去年書きました。
これで、標本調査の単元を捨てることはできなくなりました。
とは言っても、超基本問題です。
ただ、標本調査と度数分布表を組み合わせると言う、あまり見ない問題構成です。
何が起こっているのか、きちんと読み取れれば、難易度は低いのですが、
読み取れなければ、きびしかったかも。

5は確率の問題。
難易度は、普通
ちょっと変化球な問題ですが、
これも、何が起こっているか理解できれば、そんなに難しくないです。
読み取れたかな?

6は、作図。今年の作図は、1年生の教科書に載っていそうな問題です。
置きに来た感じです。余裕だったと思います。
できたかな?

7は、文章題。例年通りです。
ただ、かなり打ちにくい変化球です。正答率低そうです。
しっかり読み取れれば、普通に勉強をしていれば、類題をどこかで解いたことがあったのではないかと思います。
でも、読み取れたかどうかは、謎。
表でデータを示したり、calが出てきたり、
データが100g当たりのデータだったり、
未知数は2つにしたいのに、データが3つあったりと、
ミスリードされそうな要素がありすぎです。
難易度は難しいです。

大問(三)

いつもは、規則性の問題が出てくる大問です。
去年も、何とも言えない問題が出題されていましたが、
規則性の問題の延長とも言えなくはない問題でした。

しかし、今年は、完全に、活用の問題になりました。
愛媛県も、いよいよそういう問題が出るようになりました。
来年からの対策は、こういう問題の対策も必要になったいうことです。

ただ、 3と2の(2)はまぁまぁ難しいのですが、1はサービス問題で、2の(1)も何とかなる問題
と言うことは、平均点程度の点が取れる人は、
規則性の問題よりも、逆に点が取りやすくなったかもしれません。

内容は、観覧車の問題で、興味深い問題です。

大問(四)

例年通り関数の問題。
おなじみの動点問題。
よく見かける問題なので、ひっかけ問題にひっかからなければ、簡単な部類です。
1、2は、基本問題。やってみれば、解けます。
ただ、2は、変な勘違いをしないように。

3はグラフを選ぶ問題ですが、普通、グラフを書かせます。
なので、普通に勉強していれば、取りに行ける問題です。
他の問題が難しいので、この辺で調節してきたかな?という感じ。
数学で記号問題は珍しいですね。

4は難しいので、最後に回すべき問題です。
時間をかければ、解ける問題ですが、ここでひっかかると、最悪です。

まぁ、比較的簡単に分類されるかな?

大問(五)

おなじみの図形の問題ですが、ちょっと変化球。
近年流行の会話の内容の穴埋め。
県の学力調査や全国学力学習調査の問題を真剣に取り組んでいれば、
パニクることもなく、簡単すぎる問題だったでしょう。

なんなんでしょう?

花子:太郎さん、線分AFと同じ長さの線分があるよね。
太郎:線分( ア )のような気がするけど・・・・(以下略)

数学のテストで、気がする答を答えさせるという問題。
ふざけているんでしょうか?
こんなの、見た感じで選んだので良いし、
ものさしやコンパスで測り取って、探してもOK。
これを間違える受験生は、どうすれば良いんでしょう?

証明合同。今年は相似の回りだったと思うのですが。
まぁ、証明自体は、基本の問題。書きやすかったと思います。
入試問題としては、簡単です。

そして、ラスト問題は、これは難しいです。
さっさと捨てて、見直しをした方が賢明です。
まぁ、道筋が見えれば、計算の過程はそんなに複雑ではないので、
いつもの最終問題に比べれば、しやすいかもしれません。
しかし、面積から長さを求めるのは、あまり見かけないので、
時間内に解答の道筋を見つけられるかは、きびしいでしょうね。
難易度は、「難しい」です。

総括

全体的な難易度は、「難しい」です。

理科もでしたが、変化球が多く、「えっ?!」という問題が多いです。
よく読んで、状況把握をすることになるのですが、それができたかどうか?

取れるところで、しっかり取ることがポイントになりそうです。

理科も数学も、最後まで平常心でいられたかで勝負を分けることになったかも。

完全に、新大学入試を見据えた、問題構成にシフトしてきています。
今年は、大きく変わったのは、(三)だけなので、影響は限定的ですが、
今後の対策には、その辺りを加味していくことが重要となってくると言えるでしょう。

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